2月16日(水) 第72回くまもと起業家ねっと「起業家セミナー&交流会」を執り行いました。

2022.02.16 wed

今回は久しぶりの開催となりました「起業家セミナー&交流会」。色々とコロナの状況も慌ただしい中にも関わらず、お越しいただいた皆様、どうもありがとうございました!!講師の「生」で「リアル」な感情や情報が、何かしら皆様のお役に立てたり、刺激になったりしたのではないでしょうか!

製造業で起業されて、日々ものづくりの現場で尽力されている「株式会社ベスト・パーツの菅 正(すが ただし)社長」の講演は、創業前後~これまでの紆余曲折や振返り、その経験や製造業から学べること、お伝えしたいことなどをお話しいただきました。

起業エピソードから、ビジネスする中での想定外の出来事なども交えて、起業を目指す方や起業間もない方に「将来への行動のヒント」を少しでも感じて頂けたのであれば幸いです。

主に、ご自身の製造業でのキャリア〜起業に至るエピソード、どの様に起業を志て、苦労をしながらも進めていけたのか。最初は相談機関を尋ねて、そこでアドバイスをもらった事業計画書や関連資料などをまとめていったのですが、中々思う様には進まなかった様です。まずは中々自分の事業の要点が伝わらないという課題です。

創業融資を検討する際に、融資相談先の担当者に、オーダーメイド部品の製造仲介業ということで、ブローカーとして役割の必要性をなかなか理解してもらえず、苦しんだそうです。ただ「何が伝わっていないのか」「どこが課題なのか」を一つ、一つ聞き出し確認して、それらがうまく伝わる様な追加資料の提出や話などをしていくことで、何とか納得をしていただけたそうです。

この「課題を明確化し、一つずつ改善・検証していく」というスタイルは、特に経営者やビジネスマンには大切なことなので、参加者も頷きながら話を聞いていた様子でした。

本セミナーでは、実際に書いた「生」の事業計画書やその他の概要資料などをすべて赤裸々に公開されながら丁寧に説明をされて、皆さんも驚きの様子でしたが、その分とてもリアルで説得力のある内容ではなかったかと思います。その包み隠さずオープンにして何でも話す菅社長の心意気に、皆さんも朗らかな表情で受け止めていた様に思います。

さらには起業前後の想定外のエピソード、製造業の学ぶべき良い点・悪い点、そしてその中で学んだことなどをお話いただいたのですが、中でも印象的だったのでは、最後の「日本の製造業の未来を明るくしたい、ものづくりの現場に憧れる若者を増やしたい」という言葉です。きっとその熱い想いが参加者の胸にも届いたのではないでしょうか。

講演の途中や終盤には、菅社長と代表/司会の河野、そして参加者の皆さんで質疑応答・ディスカッションの時間もとっており、皆さん積極的に質問もされていました。例えば「製造業のもっと菅社長ならではの付加価値の出し方があるのでは?」「何を強く求めて経営をするのか(成功?お金?家族の幸せ?社会貢献?)」「家族と仕事についての考え方」など、多岐に渡った話が展開されました。

菅社長は、本格的に開業して早々にコロナ禍となり受注がほぼストップした時にも、何か外部から情報や知識を得て対策をするより、「まずは内部(自分)としっかり向き合う必要がある」と考えて、こちらもまた驚きの方法で対策されていました!(こちらの詳しい内容は参加した人だけの特典ということで…)

そして今後のビジョンについても語っていただきましたが、いわゆる「製造仲介業」だけではなく、ものづくり人材の発掘・育成、そこからの製造業界自体のイメージ刷新や待遇・環境、そして考え方などの改革。それ以外にも、ご自身のご家族の関係から学んだ素材を活かす、特別な飲食店展開など、多角的経営を視野に入れたお話でした。

こちらは最後に記念撮影。(※撮影時だけマスクを外しています)

皆さん、菅社長の「志」に触れて、とても良い刺激や学びがあった様でした。起業家・経営者の方が自分の事業やビジネス、体験エピソードのことを語る機会の中でも、ここまで実際の数字や資料、そして実情をお話しするセミナーはなかったかと思います。

くまもと起業家ねっとでは、これからも皆様のお役に立てる、そして実際に立っていく為の様々なお手伝いやサポート、イベントの企画などして行きたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします!!

本日のセミナー講師:
株式会社ベスト・パーツ 代表取締役
菅 正